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国交省緊急調査委員会:中間報告批判

◆報告書が指摘する民間機関の様々な問題点

中間報告では次のようにかなり率直に民間機関の様々な問題点が記述されています。

  • 「周辺住民との関係に無関心になり、……」、
  • 「建築主からの圧力を受けやすい立場にあるうえ、いったん確認すると、中間検査へ、さらに完了検査へとチェックを受けることなく進行してしまう怖さがある。」、
  • 「民間機関が確認した建築行為が第三者からの通報により特定行政庁が改めて調査したところ、違反事実が発見されたという事件も発生している。」、
  • 「利潤追求を目的とする株式会社等において、株主への利益還元及び顧客へのサービスの向上と、国民の利益の保護が、対立相反する場合が多々あり、……」

◆それでも“民”の確認検査機関を残すのか?

中間報告では、このような民間機関の様々な問題点を率直に指摘しつつも、官から民への大合唱に抗うことが出来ず、頭から“民間機関存続ありき”を決め込み、根拠を示さず「民間開放は方向としては合理性をもっていた」と肯定しています。

しかし、流石に、問題点の多様さと深刻さは無視できないのでしょう、確認後竣工までの中間段階での官によるチェックなど指導・監督の充実・強化を盛り込み、建前的に自治体住宅行政との連携の強化を主張しました。その上で、民間機関については、「民間に委任した以上、箸の上げ下ろしまで公側が関与するのは不合理である」と言いながらも、民間機関の責任強化、規律性向上、指定審査の厳格化、マネジメント機能の強化、評価指標の設定、継続監視を提言し、言うところの“箸の上げ下ろし迄”規制しなければならない状況にあることを認めざるを得ませんでした。

しかも中間報告では「住宅は地域に建築され、住宅事業は自治体の住宅・まちづくり行政と密接な関係が構築されることが望まれる」として、折角住宅の公的性格迄踏み込んだにも拘わらず、それを「希望するだけ」に終わっています。

結局、官と民の各々の「長所を活かし、短所を補う」とする“総花的な両者併存”の国方針は、破綻した“規制緩和、市場万能主義”を基本に据えつつも、官が民を規制・指導・監督することによって、民の短所、弱点を補うとする弥縫策を盛り込まざるを得なかったわけです。

まちづくり関係条例を平気で無視し、上記のような多くの問題を抱えている民間機関!しかも自らの行為がもたらす損害賠償責任は自治体に押しつけてしまう民間機関!

二重チェックするくらいなら、官が力量を高めた上で全確認を審査検査した方が、遙かに安心安全で、効率的であり、建築界の病理を癒すことが出来るのではないでしょうか。(※1)

営利目的の民間機関に公正・中立・厳格な審査を望めないことは、子供でも分かることですし、緊急調査委員会の論議野中でもそのような意見が出されています。にもかかわらず、“存続ありき”の論議に終始しました。「公共と民間の特性を踏まえた確認検査体制の充実・強化等」と言えば、聞こえは良いですが、そこには「二兎を追って一兎も得られない」危険性があります。両論併記・総花論議の域を出ていない、と言わざるを得ません。これでは“1998年”の二の舞(※2)になりかねません。

※1.  存続前提の上でも民間機関の欠点は認めざるを得ないためか、苦肉の策として「議論」では、「民間機関が確認し、それを行政が中間検査する」という官民折衷策を論じています。しかし、もしそうした場合には、民間機関の審査ミスを中間検査段階で発見した場合で、それまでの工事に違反があったりした場合等、大きな混乱が想定されます。官民による「二重審査・検査」がもたらす非効率と混乱を考慮すると、官民折衷確認行為は好ましい方策とは言えません。それ程までの非効率をするくらいなら、始めから行政が審査し検査すれば良いことです。
※2. 1998年の第142国会(基準法抜本改悪国会)の時にも、当時の建設省高級官僚は、「民間に開放したとしても、決して行政職員を削減するというふうなことではなく、より強力な体制と拡充は必要であると思っている。」と答弁していました。また、「行政の実力をもう少しびしっとしたものに作り上げていく、というふうなことについても、同感でございます。・・・民間に対してもそれなりの体制を構築し、併せて全体として執行体制を考えていくべきだ。」とも答えています。行政機関の体制を強化するよう指導する」などの参議院附帯決議に付けられましたが、それは一向に実施されませんでした。「ざる法とは言わせない」と当時の住宅局長が檄を飛ばしましたが、行き着いた先は耐震偽装でした。民間機関に検査を開放した大「改正」は、当時の建設省の言い分とは全く裏腹に“ざるの目を更に粗くした”のです。  このように、1998年の法改正当時から既に二兎を追っていた訳です。そして、それにも拘わらず、その到達点が今回の耐震偽装だったのです!

中間報告(抜粋) コメント
1 建築確認検査制度について
① 審査の方法等の改善

審査者が的確に設計者の意図を把握し、必要に応じ、面接方式で審査することとする。

審査・検査を全体として充実する必要があり、特に、中間検査の充実等による、実物のチェック体制を強化する必要がある。

共に、当然の主張。一部の自治体では1999年6月当初から中間・完成検査とも全数を対象として検査しており、そのような自治体における問題は、検査の実施ではなくむしろその内容の充実化にこそある。この指摘は余りに低い全国的水準に照準を当てた指摘、と言える。

② 審査者の能力の向上

専門的な能力を持った者が審査することを担保する制度とすることが基本的には必要であるが、人材の数にも限界があるという現実も踏まえて、ピアチェックの導入など建築物の安全性を担保できる他の方法を検討すべき。

建築物の規模や用途等に応じた的確な審査の方法を確立すべきである。

(例) 小規模なものは確認(従来通り)、中規模なものはピアチェックの導入、大規模なものは大臣の直接審査(認定等)とする。また、建築物の規模等に応じた審査期間を設定する。等

これらの主張はそっくり基本制度部会中間報告に盛り込まれた。なおピアチェックについては当初の委員会報告案にはなかったが、JSCAの意見を踏まえて盛り込まれた。

当初案の名残として、「認定プログラムで計算したものはピアチェックを省略できる」という抜け道が残されたことが問題だろう。

③ 審査機関の役割・責任

審査のあり方と審査機関の責任を、制度として明確にする。

審査機関の最低限行なうべき仕事を明確化する必要がある。

あり方と責任の制度的明確化は当然のことだ。特に、民の審査物件に対する賠償責任を官が負うという民を甘やかす現行制度が、変更されるかどうかが1つの焦点となる。

最低限業務の明確化はマニュアルに従って業務を行うことを意味する。余りに低い全国的な水準に対応した措置と言える。

④ 構造計算プログラムのみに依存しない審査方法の検討等

構造計算プログラムのみに依存しない設計及び審査のあり方を検討する必要がある。

また、過度で安易なコンピュータ依存を防止するために、プログラムの大臣認定制度のあり方の再検討を含め、構造設計者やプログラム開発者らが情報技術(IT)を真に設計に活用することを促す仕組みに変更する必要がある。

性能規定化で導入された難解な限界耐力法及びエネルギー法による計算が、計算プログラムによるブラックボックス化によって審査者に理解されないまま審査を通過している現状への告発である。認定制度の再検討はコンピュータ・ソフト依存を断ち切る為に必要である。

遅れたIT化への注文は当然のものであるが、逆に余りに遅れている点が暴露され、それが照射されたと言える。

⑤ 罰則の強化について

罰則の強化、行政罰の導入等の抑制力の強化を図るべきである。

罰則強化、行政罰導入は当然の措置だろう。

2 確認検査機関について

民間開放は方向としては合理性をもっていたと考えられるが、導入に当たっての特定行政庁と民間確認機関との役割分担、民間機関が確認事務を適正に行うための動機付け、導入後の事後的、継続的な監督のあり方等について、検討、対応が十分ではなかった

頭から民間機関存続ありき、の論理である。「役割分担や監督について、検討も対応も不十分だった」そんな制度のどこにどのような「合理性」があるというのだろうか。最初のボタンを掛け違えている!

① 公共と民間の特性を踏まえた確認検査体制の充実・強化等

民間を活用することは、効率的で実効的な行政の実現のため有益であると考えるが、国民に対する最終的な責任の所在を明確にしつつ、公共、民間の長所、短所を十分に認識し、両者の的確な活動により、需要者である国民からみて、よりよい制度へと充実・強化を図っていくことが大切である。

例えば、それぞれの長所、短所としては、建築基準法の定める基準が、大別すると、①建築物の耐震性能、耐火性能、設備の基準など、いわば純粋に工学的技術に関わるもの(単体規定)と②建物の高さや大きさ、日影などの建物敷地の周辺の関係に関わるもの(集団規定)とがあるなかで、

○ 公共は、まちづくり行政の担い手として、集団規定について、まちづくり条例等との関係にも精通し、また、紛争等への対応も迅速にできる(長所)、一方、高い技術力を必要とする建築物の審査能力を有する職員をすべての特定行政庁でそれぞれ揃えることは困難(短所)ではないか。

○ 民間は、全国をカバーする機関などで、高い技術力を有する検査員を揃えることも可能であり、技術の進歩にも速やかに対応出来うる(長所)一方、周辺住民との関係に無関心になり、結果として、批判を受けやすいのではないか(短所)

などがあると見られる。

二兎を追う姿勢は1998年の基準法改正時と同じだ。両論併記的・総花的対応で、地に落ちた確認検査体制の充実強化は望めないだろう。

報告では、「公共は、(長所)まちづくり条例等に精通し、紛争棟に迅速に対応出来るが、(短所)全ての特定行政庁に高い審査能力を期待することは出来ず、民間は(長所)高い技術力があるが、(短所)周辺住民との関係に無関心」と総括しており、それぞれの短所をそれぞれの長所で補う方向性を示唆している。

ここで述べられていることを踏まえて、②以降の方策が出されている。

② 特定行政庁の役割の強化

中間検査など建築現場での検査・審査の充実・強化、民間確認機関に対する指導監督の充実・強化を図るとともに、

まちづくりに関して、住民ニーズを踏まえた建築物についての条例の策定・活用など建築活動への行政としての関わりの強化を図っていくことが求められる。

ここで行政に求めている検査審査の充実とまちづくりへの関与強化は、これまでも求められてきたおよそ当たり前のことだ。新しさは民間確認機関に対する指導監督の充実強化だけである。

しかし、肝心の指導監督の充実強化策の具体的内容はまるで分からない。

③ 民間機関の活用

不正やミスを見破り中間検査や完了検査を入念に行うためには、相応の費用・時間・人手がかかるのは当然である。

民間機関が確認した建築行為が第三者からの通報により特定行政庁が改めて調査したところ、違反事実が発見されたという事件も発生している。民間機関は建築主からの圧力を受けやすい立場にあるうえ、いったん確認すると、中間検査へ、さらに完了検査へとチェックを受けることなく進行してしまう怖さがある。

一定規模以上の建築物や特定用途の建築物については、中間段階で特定行政庁のチェックを受けさせる仕組みなど、民間機関による建築基準法適合の審査が、より確実となる仕組みを検討する必要がある。


▼民間機関活用の意義・問題点の例

  • 民間活用により、高い技術にも対応が可能となり、また、完了検査の実施率も概ね倍増・違反建築物の大幅な減少
  • 一方、利潤追求を目的とする株式会社等において、株主への利益還元及び顧客へのサービスの向上と、国民の利益の保護が、対立相反する場合が多々あり、その場合に、国民の利益の保護に立った行動を当該機関がとるための行動規範の整備が必要

▼民間機関の責任の強化

責任範囲と、必須手続きを明確にする必要がある。この際、手続きのみをもって足りるとせず、建築設計により実現しようとする建築物の性能が建築基準法に適合していることを確認する審査とする必要がある。

▼建築確認業務の規律性の向上

高度な技術を持つ確認検査員の採用、標準的な審査期間と確認検査手数料の設定、違法確認の公表制度の実施など、建築確認業務の規律性を向上させ、建築物を建築基準法の求める基準に適合させるために実効性のある仕組みを構築する必要がある。

なお、標準的な審査期間、確認検査手数料の設定については、上記の意見に対し、審査期間や検査手数料の限定が、期待される審査の阻害要因になっているとの認識から、市場競争のなかで適正な価格・期間は設定されるという前提にたち、自由競争に任せるべきとの意見もあった。

▼民間機関の指定審査の厳格化

民間機関の公平中立要件等を強化するとともに、民間機関の指定(更新を含む。)の際、業務の実施方法、実施体制等について、学識経験者等の第三者の意見を聴き、厳正な審査を行う必要がある。

▼民間機関のマネジメント機能の強化

重要な任務を担っているにもかかわらず、結果として、その使命を果たし得ていないことは明らかである。関係者は自己弁護にその時間を消費するよりも、その改善に心血を注ぐべきである。

民間に委任した以上、箸の上げ下ろしまで公側が関与するのは不合理である。むしろ、民間確認検査機関自身が、国民の利益の代理者として、建築基準法などへの適合を確認審査できるようなマネジメントシステムを自らの創意工夫によって確立し、国・特定行政庁は、そのマネジメントシステムが有効に機能しているか、継続的に監視していくような体制を早急に確立する必要がある。

▼民間機関を評価する指標等

国民の利益の代理者として精度の高い審査を行っている民間確認検査機関が、市場競争において有利に扱われることになるように、民間機関を評価する指標(パフォーマンス指標)の設定等、民間機関のよりよい審査が業績とリンクするよう動機付けの仕組みを組込むことを検討すべきである。

▼民間機関への継続的監視

民間確認検査機関が構築したマネジメントシステムが、国民の利益を守るという立場から見て有効に機能しているのか、国・特定行政庁は継続的に監視していく仕組みを確立する必要がある。実質に踏み込んだ、抜き打ち検査の常時実施等、民間機関に対する監督を強化する必要がある。また、この際、国と特定行政庁の監督責任を明確にする必要がある。

さらに、目的を達成するため民間機関職員及び国民からの公益通報制度の導入も検討されるべきである。

▼自治体住宅行政との連携の強化

住宅は地域に建築され住宅事業は自治体の住宅・まちづくり行政と密接な関係が構築されることが望まれる。

民間確認検査機関は、全国展開する企業など地元の状況に暗い場合も多く、また、法適合を確認するという建築確認の性格上、まちづくりとの関係について、あまりにも無関心になりすぎる面もあるとみられる。今後は、自治体や建築主への情報の提供等自治体の住宅・まちづくり活動へ協力の強化について検討する必要がある。

民間機関の活用と題したこの部分は、民間機関「活用」についての委員会議論が、如何にまとまらなかったかを象徴しているように思われる。

“活用”と称しているにも関わらず、圧倒的に多くの問題点が記されている。完了検査実施率向上は民間だからそうなったわけでもないのに、民間故と偽装して持ち上げられている。詰まるところ、民間の活用方策について述べられていることはただ1つ、「それを活用する」だけというお粗末な結論に過ぎない。

しかも民間は「建築主からの圧力を受けやすく、いったん確認すると、中間検査、完了検査へとチェックを受けることなく進行してしまう怖さがある。……株主への利益還元及び顧客へのサービスの向上と、国民の利益の保護が、対立相反する場合が多々あり……」───つまり“民間機関は信用できないから”、「一定規模以上や特定用途の建物については、中間段階で特定行政庁がチェックする仕組みを検討する必要がある」として二重チェックを求めている。

これ程非効率で無駄なことがあろうか。最初から特定行政庁が審査・検査した方が、余程効率的だろう。それこそ1998年の基準法改正時に、自公民が強調した“スピードアップ”に繋がるというものだ。

「……手続きのみをもって足りるとせず、基準法適合を確認する審査とする必要がある」───今更このようなことを報告書で言わざるを得ない程に、民間機関は為体だということになる。裏返せば民間機関はこれまで「基準法に適合しているかどうかを確認するのではなく、手続きがあっているかどうかを確認していたに過ぎない」という実態が存在していて、それを敢えて暴露し、告発した───と解釈するしかない奇妙な文章である。

民間機関に“箍(たが)をはめる”措置が綴られている。規制緩和による“規律なき”現行制度を若干手直ししようという微少な軌道修正だ。その軌道修正自体に異論はないが、小手先の対応と言わざるを得ない。

それにしてもこの期に及んで市場原理を信奉・強調し、価格・期間とも箍を嵌めずに自由競争に委ねるべきとの意見が出ていることには、驚かされる。

公正中立要件の強化は結構なことであるが、具体的に何を指しているのか、皆目分からない。株式会社ではない非営利組織にするとでも言うのだろうか?

指定時の厳正な審査については余りに当然の措置である。

報告書に記述すべきことか疑問に思われるが、イーホームズのこの間の対応を前提にしているのであろう、民間機関を厳しく叱咤している。

「民間確認検査機関自身が、国民の利益の代理者として」、と述べているが、特定の株主から出資を受けた営利目的の民間企業が、国民全体の利益を代理することなど出来るはずがない。論理矛盾だ。

「マネジメントシステムを自らの創意工夫によって確立し、国・特定行政庁は、そのマネジメントシステムが有効に機能しているか、継続的に監視していくような体制を早急に確立する必要がある。」───実現性に難のある方策だ。

「民間機関を評価する指標の設定等、民間機関のよりよい審査が業績とリンクするよう動機付けの仕組みを組込むことを検討すべき」とあるが、評点を付けて認定するようなシステムになるのだろうか?、具体性に欠ける。

民間機関を継続的に監視するために、①国・特定行政庁による継続的監視、②抜き打ち検査の常時実施等、民間機関に対する監督強化、③国と特定行政庁の責任の明確化、④公益通報制度の導入と四点セットが打ち出された。

最高裁・横浜地裁判例によって、民間機関による確認でも、自治体事務であり、その損害賠償責任は特定行政庁が負うとされたが、この判例の根拠となった条文を改正すべきである。民間機関は言うまでもなく自治体から独立した機関であり、それが「国民に責任を負う」とする以上、当然民間機関にその賠償責任も負わせるべきである。つまみ食い的な中途半端な民間検査機関をそれでも残そうとする足掻きは理解に苦しむ。

住宅が街づくり行政と密接な関係にあることを、今更ながらに強調せざるを得ないところに、今日の住宅事業の貧困がある。

地元に暗く、まちづくりとの関係に余りに無関心になりすぎる面がある───そんな民間機関を何故残さなければならないのか?

否定的側面をあれこれと率直に述べながら、結局存続ありきの前提に繋げるために、その不十分さを自治体がカバーする、フォローする、という構図になっている。

そこまでして官が民を助けること自体、市場原理盲信、規制緩和万能論の底の浅さを示している。

3 資格等の人的体制について

建築士の資格制度について、大幅な見直しを行うとともに、併せて、建築士の地位向上についても検討すべき

この指摘は当然である。

① 構造等の専門家を認証する等の仕組みの整備

現在の「建築士」は建築技術者の基礎的な資格としてそのまま置き、その上部に、意匠、構造、設備などの各専門分野別に高水準の専門技術者を位置づける必要がある。

この措置も当然と思われる。問題は基本制度部会がこれを将来課題として先送りしようとしていることにある。

将来課題とせずに、早期にそれを実現すべきだ。

② 職能団体の活用等による実践的倫理の強化

各職能団体に対し、倫理綱領が実効性を持つように、速やかに、「倫理プログラム」を作成・構築するよう促す必要がある。

有効な倫理プログラムを持った職能団体メンバーであることを開示する慣習を作っていくことによって、職能団体に加入することのメリットを生み出し、行動規範の徹底を促していく必要がある。

諸外国では、倫理教育が必須のカリキュラムとなっていることも踏まえ、わが国でも建築士の育成過程でこれを導入する必要がある。

精神論ではなく、具体的状況下における、倫理的観点からの行動規範が求められる。

民間団体の倫理強化を国の審議会が強調せざるを得ないこと自体が異常事態だろう。しかし、そもそも倫理低下が何故起こったのか、その拠って来たる原因を把握せずに、対症療法だけを述べ尽くしたところで、問題の解決には繋がらないだろう。

儲け偏重、横行する下請け単価切り下げ、設計職能の施工会社からの未分化・非独立化などが打開されなければならない。

③ 責任に応じた建築士の地位の向上等

建築士に高い倫理観を求めることが大切であるが、そのためには、それにふさわしい待遇が保証されていなければ、画餅に過ぎない。

このため、市場における競争により、良い建築士が国民によって選ばれ、地位が向上することが基本であるが、圧力等により不正をはたらくことのないよう、設計に関する料金等の確保等、建築士の地位の向上について検討する必要がある。

また、設計者など建築に関わった者の名前を表示する制度(顕名制度)や技能の顕彰等を通じた地位の向上も検討の必要がある。

待遇向上は切望されるところだ。「圧力により不正を働いてしまう」構造を変えなければならない。

4 消費者保護等について
① 保険制度の活用等によるリスク回避の仕組みの確立

住宅品質確保法により、10年間の瑕疵保証が義務化されたが、責務はあっても経済的裏付けがなかったり、倒産の場合は、結局消費者が困窮する。また、住宅以外の建築物についても、リスク回避の仕組みへのニーズは高い。

このため、保険制度の活用等によるリスク回避の仕組みを確立することが大切である。

また、故意や重過失により保険が適用されない場合の救済制度についても併せて検討する必要がある。

客観的に実現可能性が低い担保制度では意味がないのであって、今回の事件は、品確法が杜撰な法律であったことを証明した。国民を守らず、業界を守った、とのそしりを免れないだろう。

保険制度についても1998年の基準法改正時から整備が問題にされてきたが、一向に進捗してこなかった。国の怠慢の責任は重い。

② 情報開示の徹底

マンション購入者については、自己責任との声がある。住宅は一生の買い物であり、消費者が十分に注意を払うのは当然であるが、委員会に寄せられた情報では、購入前に建築士等専門家に依頼してチェックしたにも拘わらず、偽装を発見出来なかった例がある。

消費者が自己責任を全うするためにも、設計者、構造計算書を含む設計図書等の、分譲業者等からの徹底した情報開示の仕組みを早急に確立する必要がある。

徹底した情報開示制度は当然求められるが、被害者の自己責任論が巻き起こった背景を分析する必要があるのに、触れず仕舞いだ。

様々な災害・事件に対して、公の責任を自己責任に転嫁して来た政治のツケがこんな所にも表出したと解するべきだ。現象だけを述べてその背景を分析しないのは審議会として無責任だろう。

③ 性能表示の充実

建築・住宅の性能には多様なグレードが存在していることを理解し、その上で建築主や居住者がグレードを自由に選択しうることが望ましい。(例えば耐震性能については、震度6に対して①全く損傷が生じない、②多少損傷するが、修復可能、③かなり損傷して修復不可能だが人体の安全は守られる、といった3段階が想定できる)。

このため、マンション等の一定の建築物について、住宅性能表示制度の義務化や促進、不特定多数の人が利用する建築物への拡充等を検討する必要がある。

性能表示の義務化を推進することは必要だろうが、その費用軽減も併せて検討すべきだろう。

性能を証明することも金次第というのでは、安全を保障すべき公の責任をないがしろにすることだろう。

④ 「青田売り」の功罪

住宅を完成しない前に販売するいわゆる「青田売り」は、事業者が資金を早期に回収する目的で一般に行われている。未完成の住宅を購入するのは需要者にとって大きなリスクがあり、不利を免れない。他方、需要者が図面上だけでなく工事途中の建築現場を視察・調査出来るならば、完成時には隠されている筈の構造を目視できる可能性がある。最近、分譲住宅について工事現場を需要者に積極的に公開するという動きがみられることから、今後、その普及を図る必要がある。

売り手優遇、消費者冷遇の構造の問題点は指摘したものの、それを根本的に変える意志はないようだ。

売り手の良心にすがるしかない結論では問題は解決しないだろう。

⑤ 「ハウスドクター」のすすめ

住宅需要者は豊富な市中の情報の中から、信頼できる情報の選択に悩んでいる。現今、多くの自治体が“住まい・まちづくりセンター”といった窓口を市街地中心部に設けて市民の相談に応じている。この窓口には地域の建築・不動産業団体や弁護士会もボランタリーとして参加する例が増えている。

住宅需要者にとって個別、具体的な仕事を検討する段階で建築家や事業者と良好な関係が築かれることが望ましい。かつて“出入りの大工”が存在したごとく、また今日、近隣に“かかりつけの医者”がいるように、“かかりつけの建築士”としての「ハウスドクター」を居住地域の中に持ち、新築、購入、リフォーム、修繕、売買など、あらゆる住宅関連活動についての相談できることは非常に好ましい。信頼回復に向けた業界としての取組みを期待したい。

建設労連や民商などが各地で奮闘して、住宅相談などに応じているが、住む権利を保障する観点から、自治体がもっと積極的に相談窓口を開設し、需要に応じるようにすべきだ。

また国がそのような相談窓口開設を率先して支援すべきである。

5 情報収集の仕組みの整備

① 情報収集体制の整備

今回の問題で、国土交通省は、偽装の疑いに関する最初の情報に対し、適切に対応していないと思われる場面がある。これは、企画・実施部門が、指導・監督部門を兼ねており、もっぱら情報収集に努める仕組みでないことも原因とみられる。

チェック機能の向上のためには、より専門的、積極的に情報収集に努める体制の整備について検討する必要がある。

企画・実施・指導・監督部門のあり方と関わり方は、多くの官庁が抱える共通した問題である。

行革による“闇雲な人員削減”が組織論的にも力を低下させていることを認めなければ、改善はおぼつかないだろう。

② 情報収集窓口の適宜設置等-内部通報等の収集-

情報収集のソースとしては、内部情報の収集が効果的であることを踏まえ、適宜、情報窓口の設置について検討する必要がある。

重大な法違反については、確認審査機関等に対し、通報等の責務を負わせる等の対策を検討する必要がある

情報窓口の設置と通報義務づけ波頭善の措置だろう。

6 被害者救済等問題発生後の対応の仕方
① 救済についての原則の確立等

公の責任と自己責任を明確にするとともに、行政判断としての措置について検討を深め、救済の原則について検討する必要がある。

なお、公が国民の安全と救済に責任を持ち、そのために能動的・果断なる行動をとることは当然であるにしても、結果的に「住宅を購入できない所得階層からも集めた税金を、住宅を購入できる人々の救済に使うのはおかしい。」といった声もあることから、救済のための財政支出には慎重であるべきで、むしろ、保険の充実など当事者の相互扶助的救済制度を国の責任で早急に整備すべきであるという意見もあった。

公的責任・自己責任の明確化は必要だろうが、徒に自己責任を重く捉え、公的責任逃れになってはならない。

保険による相互扶助は詰まるところ公的責任の放棄であり、自己責任の押しつけである。自己責任制度の整備だけが国の責任ではない!

公的責任を明確にするためにも住宅を社会資産として捉える法的な位置づけが不可欠となろう。

② 救済策の国民への説明の充実と一層のスピードアップ

国の支援については、その考え方等につき、必ずしも十分に理解は得られていない。

賠償責任と居住の安定、危険の回避等の行政の対応との区別等を明確にし、国民の理解をえる努力をさらに深める必要がある。

また、国土交通省と地方公共団体との意思疎通が不十分な面もみられることから、実施については、消費者の立場にたって、迅速に行うことが期待される。

異論はない。

③ 安定的な救済スキームの事前準備の推進

消費者の安心のためには、今回の支援は例外なのか、あるいは将来、自分が巻き込まれたときに支援があるのか等を明確に示すことが大切である。

非姉歯1号、2号が登場した今、支援の一般化が不可欠となっている。

④ 建て替え、耐震補強工事等についての技術支援

安全性に問題のある建築物について、自力で建て替え等を行う所有者に対しても、国、地方公共団体が連携して、必要な相談への対応など技術的な支援措置を講じる必要がある。

当然の措置だ。

7 関係住民や国民に対する情報提供のあり方
① 迅速かつ正確な情報提供の推進

今回の事件及びその後の混乱は、建築物の耐震に関する知識やわかりやすい解説が、その必要性も含め、一般国民はおろか、建築主や行政機関関係者にすら正確に普及していなかったことに端を発していると考えられる。

全国民に向けて、建築基準法の内容をわかりやすく解説したホームページやパンフレット、教材などを作成し、その正確な知識の普及に取り組む必要がある。

また、信頼の回復には、国民に対して常に情報を適宜提供していくという姿勢が最も大切であり、国は、迅速に最大限の情報提供を行うべきである。

但し、調査不足で曖昧な情報が流布することはかえって国民を混乱させることもあるので、適切な情報提供については、一定の指針を定め、職員個人の判断に任せず、組織として対応する仕組みを作ることが大切である。

世界に冠たる地震国でありながら、建物の耐震性に関する知識が広く普及してない事実は、確かに存在するし、早急に改善されるべきだろう。

振動実験を広く公開宣伝するなど、パンフレット・教材等以外の具体的な様々な方法も検討・実施されるべきだろう。

② 的確で信頼性のある技術情報の提供システムの整備

建築物の耐震設計技術は日々進歩しているが、これらの実用化と普及が重要である。専門技術について、国民の不安を引き起こすことのないよう行政が活用しているような安定した技術について、的確で信頼性のある情報を国民に提供できる仕組みを検討する必要がある。

技術の実用化と普及について、行政が活用している安定した技術情報を提供しろ、とは一体何を指しているのか不明である。

8 人材育成のあり方

国民の利益の代理人であるという行動規範を実行するに足るだけの意思・見識と高度な技術を有した建築士、建築技術者が今まで以上に必要である。

「国民の利益の代理人」とは新鮮な言葉である。そうだったのか、と驚く建築士が多いのではないだろうか。会社の利益や組織の利益に奉じていて、国民の利益から遠いところにいる建築士が多いのが実態だと思われる。

① 構造等の専門的知識を有する技術者の育成

大学等の教育機関での教育の充実、学会や団体での研修の強化を検討

当然の措置だ。

② 倫理観を備えた人材の育成

諸外国では、倫理教育が必須のカリキュラムとなっていることも踏まえ、建築士の育成過程でこれを導入する必要がある。(再掲)

職能団体において、実践的な倫理綱領等を整備し、その遵守を促す仕組みを検討する必要がある。(再掲)

倫理教育の導入、倫理綱領の整備も当然の措置だろう。

③ 特定行政庁での民間の人材活用

任期付任用制度の活用により、民間で実務経験のある建築士を特定行政庁の確認審査事務に充てることを検討する必要がある。

この制度を導入すると、一時凌ぎにはなっても、ますます行政機関の審査能力は低下するだろう。

自前で育てることを原則に置くべきだ。

 

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<provided Fc2>
<provided i2i>

▲ToTop

 90%近いシェアを握っているインターネットエクスプローラの描画エンジンを利用したタブbrowser。沢山のタブbrowserがあるが、多機能、カスタマイズフリー、スクリプト利用等で一日の長がある。Gekkoエンジンへの対応も行われ、IEからの自立独立の方向に向かっている。2005年7月にはIE7が登場する見通しの中で、今後の発展が望まれる。

 多様なCSS作成支援機能を備えた、タグ入力式 HTML&CSS作成支援エディタ。スキンデザインもすっきりしている。テキストエディター上で作成するよりも確実で安全にタグ打ちが出来る。
文字コードを選べないのが欠点。

 StyleNote同様のタグ入力式 HTML&CSS 作成支援エディタ。長年使用してきたが現在StyleNoteに乗り換えつつある。

 クリップボード履歴情報を活用する為のソフト。画像まで履歴を取ってくれるのが嬉しい。このソフトを使わない日は絶対ない程に重宝し、愛用している。

 起動中のウィンドウの「コピーできない」説明文などの文字列を取得し、コピー可能な文字データにするツール。何かと便利。

 ストリーミングデータを保存することが出来るソフト。動画利用には不可欠なソフトだ。

 無料ながらレイヤー機能を有し、スクリプトによる拡張も可能な、sleipnir作者が提供している優れもの画像編集ソフト。

 画面キャプチャソフトと言えばこれに勝るものなし、ではないだろうか? 様々な取得方法を有しており、ブログ作成にもHomepage作成に不可欠だ。Jtrimと並んでWoodyBellsの作品。

 複数ファイルの同時編集は出来ないが、透過pngも作れる画像編集ソフト。
(以下当該サイトから抜粋)初心者にも簡単に操作が出来るフォトレタッチソフトです。多くの加工機能で画像に様々な効果を与えることができます。非常に軽快に動作するため、ストレスなく操作できます。

 Animation Gifファイルを作れる無料ソフト。

 キャプチャソフト。画面内にサイト全体が表示しきれない場合でも、これを使えば全体をキャプチャすることが出来る。

 画像処理。画像のフォーマット変換のみならず、色数やサイズ、圧縮率の変更まで一括処理できてしまう『BatchGOO!』は、大量の画像をまとめて処理したいときに大変便利なソフト。BMP, TIFF, JPEG, PCX, PNG の相互変換をはじめ、色数・サイズ・解像度の統一、JPEG圧縮率の調節など、ホームページ用の画像や携帯電話用の壁紙を揃えるのに抜群の相性を見せる。(Vectorの当該ソフト紹介頁より抜粋引用)

 名前から直ぐに想像が付くように画像のサイズを測るためのソフトだ。Homepage作成には欠かせない。2カラム、3カラムのレイアウトを行う場合に大変重宝する。

 ランチャーソフトは沢山あるが、中でもこれが一押しだ。2年以上使ってきたがその操作性には毎日満足している。これを使い始めてからデスクトップには一切のアイコンを表示することをやめてしまった。

 AdobeReader7によって、起動時間が長すぎるという長年のユーザーの不満はある程度解消した。そのためこの高速化ソフトは存在価値が低下してしまったかもしれない。AdobeReader6迄はこのソフトによる起動高速化で恩恵を受けてきた。

 IE専用が難点だが、様々なサイト内でIDやパスワードを入力するのに重宝するソフト。コンテキストメニューから簡単に起動できるのがGood! sleipnir等のIEの描画エンジンを利用しているブラウザでも使える。

 利用しているパソコンの諸元値を取得するには、このソフトがベストだ。インストール済みソフトの一覧が取得できるのも嬉しい。

 WMPは機能が豊富なだけ重い。RealPlayerも同様だ。そこでMedia Player Classicを使いたい。動作が軽快なだけではなく、対応しているファイル形式もすこぶる多く、これひとつで、wmvもrmも表示できてしまうのだから凄い! 数多あるMedia Playerの王様と言えるだろう。

 自宅でPCを起動しているときには必ず起動しているメディアプレーヤー。何かと過剰なWinampよりも、起動も速くスキンはシンプルだ。

 DivX, Xvid, Mov, Vob, Mpeg, Mpeg4, avi, wmv, dv, などの動画をDVD-Video形式に変換できるフリーソフト。クリックするとDVD関連ソフト紹介サイト=「DVDなToolたち」なるHomepageが開きます。

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